作成 2022.6
5 古代ギリシア彫刻(紀元前4世紀以降)
紀元前4世紀以降のギリシア彫刻は古典後期に分類され、
さらにヘレニズム期に入っていく。
古典盛期の量感たっぷりの造形から見ると、
かなり技巧的になるが、
それでも、まだまだ生命感に溢れている。
1《クニドスのメデテル》紀元前340〜330年
大理石 高さ1.53m ロンドン 大英博物館
中学生の頃、美術教材の小さなモノクロ図版で見た。
それからずっと魅せられ続けてきた。
2《シヌエッサのアフロディテ》紀元前4世紀?(諸説あり)
大理石 高さ1.82m
ナポリ美術館
何世紀の作でもいいよ。とにかく素晴らしい裸像。
3《サモトラケのニケ》紀元前190年
大理石 高さ2.45m
パリ ルーブル美術館
わがブログの2012年8月に私がルーブルで撮った写真満載。
4《うずくまるアフロディテ》原作は紀元前250年
大理石 高さ1.06m
ローマ テルメ美術館
ここでは模刻像を掲載しない方針だが、これは特別。
5《うずくまるアフロディテ》原作は紀元前250年
大理石 高さ0.98m
パリ ルーブル美術館
この像は模刻が多いらしい。ルーブルの像も素晴らしい。
ルネサンスとは和訳すれば文明復興。
古代ギリシアへの憧憬は限りなかった。
ミケランジェロも以下の彫像の発掘に立ち会ったという。
自分を《ベルヴェデーレのトルソ》の弟子だと言い、
《ラオコーン》を芸術の奇蹟と絶賛した。
ギリシア盛期の原作に比べれば、技巧に走った作品。
しかし、ミケランジェロはこれらの彫像からエネルギーを得た。
それはまことに頷ける芸術の伝承である。
6《ベルヴェデーレのトルソ》紀元前1世紀
大理石 高さ1.59m
ローマ ヴァティカン美術館
*ミケランジェロは「自分はこの彫刻の弟子だ」と誇っていた、とのこと。
7《ラオコーン》(部分)紀元前2〜1世紀
大理石 高さ1.84m
ローマ ヴァティカン美術館
*ミケランジェロが「芸術の奇跡」と絶賛した。
掲載したいギリシア彫刻はまだいっぱいある。
切りがないから、このページはここまで。
オマケに、初期の馬の彫刻と
厳格な様式の時代の代表作《ポセイドン》をアップしておく。
ギリシア彫刻の源流?
8《アルテミシオンのポセイドン》紀元前450年以前
青銅 高さ2.09m
アテネ 国立美術館
9《馬》紀元前8世紀後半
青銅 高さ0・16m
ベルリン 国立美術館古代館