作成 2022.6
4 古代ギリシア彫刻(紀元前5世紀前後)
今から2500年ほども前のエーゲ海につき出したペロポニソス半島に
ギリシア文明が栄えた。
その大理石彫刻は現代に生きるわれわれをも驚嘆させる。
人体美のすべてがいきいきと表現され尽くした。
静謐も躍動もある。
硬い石とは信じがたい柔和な肉体が
横たわり、踊り、静かに立ち、また腰掛けている。
人類は美術史の初めに美術史上最高の人体表現に達してしまった。
その後裔たちはただ感嘆し繰り返すだけだ。
その敬慕の果ての繰り返し作業は限りなく楽しい。
1《アフロディテの誕生》紀元前460〜450年
大理石 幅1.43m ローマ テルメ国立美術館
*ルドヴィッシの三面浮彫主面。
2《サンダルの紐を解くニケ》紀元前410年
大理石 高さ1.06m
アテネ アクロポリス美術館
アテナ ニケ神殿 胸壁浮彫の中。
3《牛をひくニケ》紀元前410年
大理石 高さ1.06m
アテネ アクロポリス美術館
アテナ ニケ神殿 胸壁浮彫の中。
3《牛をひくニケ》(部分)紀元前410年
大理石 高さ1.06m
アテネ アクロポリス美術館
アテナ ニケ神殿 胸壁浮彫の中。
ギリシア彫刻はどれも生命力に満ちあふれ、
性的魅力もいっぱいで、それでいて無限に上品。
知性と理性、生の喜びが充満している。
ニケ神殿の浮彫は彫刻と絵画の中間?
ものすごく惹かれる。いつまでも見ていたい。
どうしてこんなに素敵なんだろう?
考えたくない。ただ見ていたい。
そして自分でも、出来ればこういう線が引きたい。
5《カリアティード》紀元前420〜406年
大理石 高さ2.37m
アテネ パルテノン神殿内エレクテイオンの柱状少女(大英博物館)
6《三美神》紀元前440〜430年
大理石 高さ1.14m
アテネ パルテノン東破風(大英博物館)
*この彫刻を人類に残してくれた神様に深く感謝する。
7《イリス》紀元前440〜30年
大理石 高さ1.20m
アテネ パルテノン西破風(大英博物館)
*静謐の三女神。躍動のイリス。
8《ラボルト》紀元前440〜30年
大理石 高さ1.20m
アテネ パルテノン西破風(ルーブル美術館)
*イリスの顔と比定されているが、信じがたい。
*三女神の誰かという感じ。
9《セレネの馬》紀元前440〜30年
大理石 長さ0・85m
アテネ パルテノン東破風(大英博物館)